暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか?
少し先にはなりますが、映画上映会&講演会を開催させていただくことになりました。
「夜明け前~呉秀三と無名の精神障害者の100年」
日時:2019年9月21日(土)13:00~15:30
場所:高槻市立生涯学習センター(高槻市総合センター2階/多目的ホール)
参加費:無料
〈内容〉
日本の精神医学・精神医療の草分けといわれる東京大学医学部精神科の教授であった呉秀三のドキュメンタリー映画。呉は1917年に全国の精神疾患者がどのように扱われているのかを調査した報告書「精神病者私宅監置ノ実況及ビ其統計的観察」をまとめる。報告書には「我が国十何万の精神病者は実にこの病をうけたるの不幸の外に、この国に生まれたるの不幸を重ぬるものというべし。精神病者の救済・保護は実に人道問題にして、我が国目下の急務と謂わざるをべからず」と明記し、病という不幸の外にこの国に生まれた二重の不幸を訴えた。それから100年の年月が過ぎた今でも、精神病は誤解や偏見、差別に起因する監禁事件などが起きている。2017年12月の寝屋川、2018年4月の兵庫県三田市の事件報道は、多くの人々に衝撃を与えた。現代の精神障害者の問題はどうなっているだろうか。研究者や大学教授のインタビューなども交え、近代日本が歩んだ精神科医療と精神障害者の歴史を紐解いていく。
今回ご講演をいただく今井友樹監督からもコメントをいただいております。
『呉秀三は、なぜ「二重の不幸」を訴えたのか。その背景にはいったい何があったのか。映画制作のお話をいただいて以来、足かけ3年、私は監督として呉秀三と向き合いました。ただ、今から153年前に生まれた人物をどう描くことが出来るのか。一方で、限られた時間内で精神科医療史の全ては描き切れない、ならば文字ではない映像の強みをどう活かすことが出来るのか。これらは我々スタッフの最大の課題でした。まず岡田靖雄先生や橋本明先生、そして故・秋元波留夫先生がまとめた資料から呉秀三の片鱗に触れ、インタビューを重ねながら少しずつ人物像を彫り上げていきました。この間、私たちは呉秀三の功績に出会う度、現代という時間を否応なく意識させられました。今を生きる私たちが、「二重の不幸」を我が事として問い続けていくことの意味を痛感させられたのです。本作品をきっかけに、精神保健福祉従事者だけでなく、社会全体が現状を再認識する契機になれば幸いです。私も一人の人間として今後とも精神障害者の諸問題に向き合って参りたいと思います。』
オアシスでは高槻市・島本町の方の相談業務をさせていただいておりますが、一般市民の方からの障がい当事者への差別・偏見ととれる相談内容を聞くことがあります。相談内容にもよりますが、実際に市民の方あるいは教育現場などで障がい者の方と触れ合う機会が少なくなったのも、一つの要因ではないかと思っております。この映画上映会と今井監督の講演会を障害者にかかわる関係者だけでなく、普段障害者とあまりかかわりのない一般市民の方にも見ていただきと思っております。
参加のお申し込みは、メールかFAXにて受け付けております。
●メールの場合
件名は「映画上映会」でお願いします。申込書の必要事項(名前、所属、連絡先、車いす利用の有無)を記入の上、送信してください
(アドレスはgenki777@juno.ocn.ne.jpです。オアシスのホームページの問い合わせメールからいただいても大丈夫です。)
●FAXの場合
お配りしているチラシの裏の申込用紙に必要事項を記入していただくか、上記の「映画チラシはこちらをクリックしてください」を
クリックしていただくと、申込用紙が出てきます。お手数おかけしますがプリントアウトしていただいて、オアシスへFAXしていただくよう
お願いします。
連休の初日での開催となりますが、多数の方のご来場をお待ちしております。よろしくお願いいたします!