コラム

『福祉部長のひとり言』(12)

~映画「へんしんっ!」~

 

友人が出演していたので、「へんしんっ!」という映画(石田智哉監督作品)を観てきた。石田監督は立教大学現代心理学部映像身体学科学ぶ学生で、電動車いすに乗っている。この映画は「しょうがいと表現活動」をテーマに制作したドキュメンタリー作品だ。

 

映画を「撮っている」石田監督自身が、様々な人と出会い、変化していく様子が「撮られて」いる。のみならず、音声スタッフも撮影スタッフも画面に出てくるし、彼らも見えない人や聞こえない人、そして石田監督と出会いなおしていく。

 

映画を撮る人、映画に撮られる人、しょうがいの「ある・なし」や「個性・特性」などが、表現・ダンスと出会うことを通じて見えてくるのだ。パンフレットには「ちがいのちがい」「ちがうをつなぐ」と書かれていたが、私には「ちがいを混ぜたコラボレーション」に見えた。「撮る側」「撮られる側」の混ざりあいに、映画を観ている私も混ざってしまった感覚を覚えた。不思議で心地よいドキュメンタリー作品だった。

 

(この映画は「オープン上映」という形式で上映されています。「日本語字幕」をスクリーンに映し、「音声ガイド」が流れます。)

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