コラム

『福祉部長のひとり言』(26)

「依存症理解につながれば!?」

 

12/28テレビの大阪府知事がニュースで「IR誘致をきっかけに(ギャンブル依存症に)正面から向き合って、そしてしっかりと対策を練り、依存症を減らしていこう…」と語っていた。

カジノを含む統合型リゾート=IRの誘致計画を進める大阪府では、この日開かれたギャンブル依存症対策について検討する会議の中で、依存症に関する相談や治療、またその後のサポートなどを1か所で行う「大阪依存症センター(仮称)」を新たに整備することが決まったようだ。どんな施設を考えているのかはわからないが、府や市の「こころの健康総合センター」を拡充するのかもしれない。

 

大阪府では次年度予算として「ギャンブル等依存症対策基金事業費」として2000万円余り計上している。目的は「府民と協働し、府民が安心して健康的に暮らせる社会を実現するため、『ギャンブル等依存症対策基金』を活用し、ギャンブル等依存症対策の取組みを推進する。」とのことだ。この2000万円余りのお金は、「ギャンブル等依存症対策基金積立金」に充てられる。「府民からの寄附を積み立て、気運の醸成を図るとともに、ギャンブル等依存症の本人及びその家族等が日常生活及び社会生活を円滑に営むことができるよう支援する。」のだそうだ。

 

大阪IRは初期投資額が約1兆800億円。大阪市のIR・万博関連インフラ整備などの次年度年間予算は58億円だ。インフラ整備だけでも、当初予算より倍増しているとの報道ばかりだ。

 

 万博・IRには、税金を湯水のように投入。依存症対策には府民から寄付を募る。

 

 もうすでに、府市行政こそが依存症状態なのではないか。どんなにお金がかかろうと、影響が出ようと、万博もIRも「やめられない?!」。

知事に言いたい「IR誘致をきっかけに(ギャンブル依存症に)正面から向き合って」欲しい。

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