福祉部長のひとり言

福祉部長のひとり言

福祉部長のひとり言 53 「心のバリアフリー」

2016年7月26日神奈川県相模原市の障害者施設で起きた「津久井やまゆり園事件」から10年目を迎える。障害者入所施設の元職員が19名もの障害者を虐殺したヘイトクライムである。

そして今年度、相模原市は「共にささえあいサポーター」制度を創設したとの報道があったので、市のホームページを見てみた。

 

以下は相模原市のホームページよりの転記

「相模原市では障がいの有無に関わらず、あらゆる人の尊厳が守られ、安全で安心して暮らせる『共にささえあい 生きる社会』の実現を目指しています。そのため、市民ひとり一人が障がいへの理解を深め、ちょっとした手助けを行う「共にささえあいサポーター」をスタートします。」とあり、各障害について「困りごと」のページが記載されている。

 

内閣府や国交省などでも「心のバリアフリー」を推進し、各障害への理解促進や合理的配所についての施策推進がうたわれている。これらはすべて「マジョリティ(健常者)が、マイノリティ(障害者)の困りごとや特性」を理解することで、差別や偏見をなくしていこうというものだ。

 

「心のバリアフリー」はマジョリティに対する「障害者理解」や「配慮」の要請であって、障害者へのエンパワメントではない。もちろん、実態を知ってもらい、理解を求めること否定するわけではないが、障害者の「権利」について何も書かれていないに等しい。

 

「心のバリアフリー」の一方で、障害者虐待のニュースは後を絶たず、「障害者雇用ビジネス」が増加し、「不適切」な就労継続支援事業所が取りざたされている。障がい特性への理解を進める前に、障害者の権利(それは人権というものだが…)についての周知が必要であろう。